有料老人ホームの全国への広がり

2000年に介護保険法が実施されるようになったことで、全国で民間企業による有料老人ホームの建設が増え、現在全国で展開している有料老人ホームは、4000施設を超える勢いです。2008年に3500施設程度でしたが、それから5年で500施設程も増えて来たので、1年に100カ所とすれば毎年1県に2箇所以上の建設が続けれれていることになります。これは、間違いなく高齢化が急速化してきたことと言えます。進みゆく少子高齢化の中で、民間企業も国内での事業シェアが年々減り続ける中で、事業収入も比例して減少する反面、高齢化はますます進み、右肩上がりともいえる勢いであるため、この事業展開を考える企業が増えたことが施設が増えた背景にあります。


国内景気の悪化で、現役世代の収入は年々厳しい状況となっています。逆にこれまで高度経済成長を支えて来た、世代の高齢者が後期高齢世代を迎え、比較的高い年金収入を得ているのが現状です。若者に比べて、安定した所得と金融資産を保有する高齢者が増えてくることで、高齢者を対象にしたビジネスである有料老人ホームが増えてきました。若い世代は高齢者世代に比べて、消費の面では価格に左右されやすく、一部の富裕層を除けば低価格志向となり、安いものや安いサービス好み、それが低収入を補うこととなっています。しかし、高齢者は豊かな老後を暮らす志向があり、少々高くても美味しいものが食べたい、高くても楽なサービスを受けたいと考える人や、気の利いた便利さに対してお金をかける傾向があります。これは、人生の残りを楽しく穏やかに過ごしたいと考える高齢者が多いからです。


そのため、全国で展開される有料老人ホームでは、高齢者の余生のスローライフをサポートすべく、様々なスタイルで施設運営がされています。とくに富裕高齢者の人では、ホテル並みの設備やサービス、食事、その他いろいろなイベントが用意された施設が人気です。健康な高齢者が余生を暮らす健常者型の老人ホームがあります。これは個別住宅型のものや集合住宅型のものがあります。ここで気を付けておきたいことは、健康な高齢者を受け入れる施設では、万が一介護が必要となった場合に、契約が解除され退去となってしまう場合があります。高齢者である以上、病気とは隣り合わせです。このような有料老人ホームでは発病時に契約解除の問題で、全国でトラブルとなるケースが増えています。高級施設を選択する場合は、医療と介護、その他のサポートが一体となっている老人ホームを選びましょう。